本学の世界最先端の研究と“東北・仙台”という地域の独自の教育から、
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東北大学サイエンスシリーズ

解明:オーロラの謎

 

東北大学サイエンスシリーズ第二弾
「東日本大震災の教訓を活かした実践的防災学へのアプローチ-災害科学の役割」

災害科学国際研究所
今村文彦 教授
後藤和久 准教授
佐藤翔輔 准教授
安倍 祥 助手

開講日:2018年1月25日(木)
募集開始日:2017年11月22日(水)

― 概 要 ―

東日本大震災の経験と教訓を踏まえ,また多発する国内外での自然災害の発生を受けて,自然災害対策・災害対応策や市民・社会の自然災害への処し方そのものを見直す必要がある。社会での変貌の中,災害や影響自体も変化しており,様々な災害の被害軽減に向けて社会の具体的な問題解決を指向する実践的防災学の礎を築くことが重要である。
その基礎となる災害科学は,事前対策,災害の発生,被害の波及,緊急対応,復旧・復興,将来への備えを一連の災害サイクルととらえ,それぞれのプロセスにおける事象を解明し,その教訓を一般化・統合化することである。
本講座では,東日本大震災における調査研究,復興事業への取り組みから得られる知見や,世界をフィールドとした災害科学研究の成果を社会に組み込み,複雑化する災害サイクルに対して人間・社会が賢く対応し,苦難を乗り越え,教訓を活かしていく社会システムを構築するための試行を紹介する。
講座は4つの構成で形成されており,各専門の教員が最新の知見や様々な知識・情報を提供する。第1週では,事前の取組の紹介も入れた被害実態と今後の教訓を概説し,第2週では,人間・社会科学的な側面を入れた被災地での復旧と復興を紹介する。第3週で,自然科学と防災への役割に視点を置きながら地震・津波のメカニズムと過去の履歴さらに将来予測についての研究事例を紹介する。最後に,仙台市で開催した2015年国連防災世界会議での議論と仙台防災枠組の取組,防災啓発・防災教育の現状,記録・伝承にいどむ取組,被災地での避難訓練事例などを紹介して実践的防災学の事例と将来を議論する。
なお,本講座は,「東北大学サイエンスシリーズ」の第2弾です。

 

 

今後の予定

東北大学で学ぶ高度教養シリーズ

 

東北大学で学ぶ高度教養シリーズ第二弾
「男と女の文化史」

文学研究科
高橋章則 教授
嶋﨑 啓 教授
芳賀京子 教授
横溝 博 准教授

開講日:2018年5月(予定)
募集開始日:未定

― 概 要 ―

大きな世界のありようの中で自分を位置づける思考のことを「世界観」と言いますが,2011年3月の「東日本大震災」はそうした「世界観」が一変するような「出来事」だったように思います。
特に,震災後の「原子力」の暴発の事態は,自分の人生だけではなく,家族や社会,ひいては,いま住んでいるこの国の将来や未来に切実な不安を覚えさせる契機となりました。そして,何よりも,これまで何気なく送って来た日常を支えていた「もの」や「考え 方」が,実は,安定的でも持続的でもない,と皆が考えるようになったのではないでしょうか。震災以来,世の中に氾濫する「想定外」という言葉などは,そうした従来の価値観が不安定であったことをまるで証明しているようでもあります。
さて,こうした「世界観」が揺らいでいる現在を乗り越えてゆくために必要なものは何でしょうか。
いろいろな答えがあると思いますが,もう一度,われわれを取り巻く「ものごと」の成り立ちや構造を,偏見を持つことなく,原点に立ち返って考えてみること,そして,そうした反省行為を支える確かな材料や情報を入手することが不可欠だと思います。
『男と女の文化史』という今回の講座は,人間社会を構成する「男」と「女」への検討を通じて,人 間とは何か,社会とは何か,歴史とは何か,つまり冒頭に触れた「世界観」を再構築する際の確かな「材料」の提供を意図したものです。
文学・美術・歴史と分野は限定されていますが,皆さんの「世界観」構築の際の参考になれば幸いです。
第一週は,『源氏物語』はいつ,どのようにして書かれたのか,また,『源氏物語』はどのようにして読まれてきたのか,を明らかにします。『源氏物語』本編のほかに,国宝『源氏物語絵巻』,そして『源氏物語』の注釈書や系図といった資料に目を向けていくことで,「いまは失われてしまった」『源氏物語』の世界の復元を試みます。そして『源氏物語』の男と女について,読者がどのような関心をもっていたのかを解明します。
第二週の講義は ,江戸時代の「遊女」という,逆境に生き,受け身な人生を送ったと思われがちな女性が,「狂歌」という「文芸」を「日常」生活の中に取り入れ,自己を「表現する」能動的な女性であったことに焦点を当てます。そのことを通じて,「文芸社会史」という歴史研究の方法の魅力,さらには女性の生き方への焦点のあて方について論じます。
第三週のテーマは,「男を滅ぼす女」です。近代ヨーロッパにおいては,「運命の女」と言われる「悪女」がよく描かれ,ドイツ文学においても,様々な「男を滅ぼす女」が描かれました。そうした「男を滅ぼす女」の源流ともいうべきライン川にまつわる「ローレライ」と「クリエムヒルト」という二人の女性を取り上げ,なぜ文学で「男を滅ぼす女」が描かれる のか,という問題について考えます。
第四週は,時間を一気に巻き戻して,古代ギリシアの話です。「民主主義の源流」として名高い古代ギリシアですが,「男・女」は平等ではなく,「女たち」はほとんどの時間を自宅のプライベートな空間で過ごし,男性とは異なった人生を送っていました。古代ギリシアの「男と女の実相」を,当時の美術とともに見てゆきます。
全四週の講義は,それぞれにスリリングな知的な視点・技術で探究し,従来にない「男と女のドラマ」の再現を目指しました。そのドラマがリアルによみがえってくるかどうか,厳しい目でご鑑賞ください。

 

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